AIで顧客アンケートを作る前に、回答を集めた後に何を決めるかを一つ決めます。
そのうえで、対象者、振り返ってほしい場面、質問数、回答方法を伝え、AIの下書きを人が点検します。
「サービスはよかったですか?」だけでは、何を直すべきかを判断しにくくなります。
この記事では、架空の設備点検会社が、点検後の説明方法を見直す例で、質問の作り方と配布前の確認手順を紹介します。
実際の顧客調査や、特定サービスの利用結果ではありません。
具体的な操作、適用条件、例外、注意事項は各見出しも確認してください。
先に「回答を見て決めること」を一つに絞る
たとえば「点検後に渡す説明書の、どの部分を改善するか」を決める調査にします。
価格、接客、商品の新規開発まで一度に聞くと、質問が長くなり、回答をどう使うかも曖昧になります。
| AIへ渡す情報 | 架空例 |
|---|---|
| 決めたいこと | 点検後の説明書で改善する項目 |
| 回答者 | 今月、点検結果の説明を受けた取引先担当者 |
| 対象の場面 | 点検後に説明書を受け取った場面 |
| 範囲 | 説明の理解、情報の探しやすさ、次の対応の分かりやすさ |
| 集めない情報 | 担当者名、個人連絡先、設備の機密情報 |
アンケート作成サービスのSurveyMonkey公式の解説も、目的・回答者・知りたいこと・構造をプロンプトで明確にし、中立性と優先順位を点検することを案内しています。
今回の具体例は、その考え方を参考に会社でAIが作成した編集例です。
質問は、一つの項目で一つの内容を聞く
「説明書は分かりやすく、担当者の対応も丁寧でしたか?」と聞くと、説明書と接客を一緒に評価させることになります。
どちらか一方だけに不満がある人は、答えに迷います。
| 見直したい質問 | 直す方向 |
|---|---|
| とても便利な説明書でしたか? | 評価を先に決めず、理解しやすさを聞く |
| 説明書と接客に満足しましたか? | 調査目的に必要な内容へ絞り、質問を分ける |
| いつも説明書を確認していますか? | 「今回の点検後」など、対象の期間・場面を指定する |
| 改善点をすべて詳しく書いてください | 選択式で場所を聞き、自由記述は任意にする |
説明書を確認していない人が選べる「説明書を見ていない」「該当しない」も検討します。
「分からない」を、満足度の中間点と同じ意味で集計しないようにしましょう。
AIへ渡すプロンプトの例
顧客の実名や個別の問い合わせ履歴を渡さなくても、目的と対象場面から質問案を作れます。
社内で使用が認められたAIに、次のように依頼します。
架空の設備点検会社が、点検後に渡す説明書の改善点を調べます。 対象:今月、点検結果の説明を受けた取引先担当者。 目的:説明書のどの項目を先に改善するか決めること。 範囲:結果の理解、必要な情報の探しやすさ、次に行う対応。 最大5問でアンケート案を作ってください。 ・一問で一つの内容を聞く。 ・良い評価を誘導する表現を使わない。 ・説明書を見ていない人の回答経路を用意する。 ・選択肢の意味と順序をそろえる。 ・自由記述は任意とし、個人名や機密情報を書かない案内を添える。 ・回答結果や満足度、回答時間を創作しない。 出力:質問、回答方式、選択肢、その質問で判断したいこと。 最後に、質問の重複・誘導表現・答えにくい点を別表で挙げてください。
AIが作る自己点検表も、正しいとは限りません。
対象者が答えられるか、実際に改善判断へ使えるかを担当者が見ます。
架空の説明書アンケートを5問にする
- 今回受け取った説明書を確認しましたか?
「確認した/一部確認した/まだ確認していない/受け取っていない」。未確認なら、内容評価の質問を飛ばす経路を用意します。 - 説明書から、今回の点検結果をどの程度理解できましたか?
「十分理解できた/おおむね理解できた/あまり理解できなかった/理解できなかった/判断できない」。 - 説明書の中で、必要な情報を探しにくかった項目はどれですか?
複数選択で「点検結果/対応が必要な箇所/次の対応/問い合わせ先/探しにくい項目はなかった/判断できない」。排他的な選択肢の組み合わせをフォームで確認します。 - 点検後に自社で行う対応は分かりましたか?
「明確に分かった/おおむね分かった/あまり分からなかった/分からなかった/自社で行う対応はない/判断できない」。 - 説明書で分かりにくかった箇所があれば教えてください。
任意の自由記述。個人名、連絡先、機密情報は記入しないよう案内します。
この5問は汎用の完成フォームではありません。
実際の説明書にある見出しへ置き換え、「まだ見ていない」人に内容評価が必須にならないように設定します。
回答時間も、試していないのに「1分で回答」と案内しないでください。
図は左右にスクロールできます。
一問で複数の内容を聞かず、特定の評価へ誘導しない。
選択肢やスキップを実際のフォームで点検し、少人数で答えてから配布する。
個人名や機密情報を集めない案内も残す。
配布前に、少人数で答えてみる
社内の少人数で、説明書とフォームを見ながら回答してみます。
質問の意味が二通りに読めないか、選択肢が足りない場面がないかを確認します。
- 対象の場面と時期が分かる。
- 評価を誘導する形容詞が入っていない。
- 未確認・対象外の人も無理なく答えられる。
- 必須と任意、複数選択、質問のスキップが意図どおり動く。
- 回答の利用目的、問い合わせ先、情報の扱いを案内している。
少数の回答や、一部の顧客だけに送った結果を「全顧客の評価」として扱わないことも大切です。
配布対象、期間、回答数を記録しておきます。
集めた自由記述の整理は、アンケートの自由記述をAIで整理する方法へ進めます。
まずは改善したい判断を一つ決め、質問案を作り、配布前に実際に答えてみてください。
参考資料
参考資料の確認日:2026年10月31日。
質問・会社・場面は解説用の架空例です。
特定サービスの契約は、この質問案を作るための必須条件ではありません。