「数量は減ったのに、オプションが増えている。お客様には何が変わったと説明すればいい?」。
再見積では、総額だけを比べても理由が分かりません。
AIには、確認済みの旧・新明細を並べて、変更点と説明文の下書きを作らせます。
計算と価格の承認は既存の見積・表計算の仕組みや人が確認し、AIの出力だけで金額を確定しないのが基本です。
この記事は架空の清掃見積を使った教材です。
特定サービスの実利用結果ではなく、契約なしでも会社で許可されたAIと表計算で試せる手順を紹介します。
具体的な操作、適用条件、例外、注意事項は各見出しも確認してください。
まず旧版・新版・依頼内容を分けて用意する
比較するのは同じ案件の2つの版です。
「最新らしいファイル」を渡すのではなく、版番号・作成日・顧客へ提示済みかを確認します。
必要な材料は、旧見積、確認済みの新見積、顧客の変更依頼、未確定の条件です。
変更依頼があることと、新条件への顧客承認は別に残してください。
顧客の氏名・連絡先・非公開価格等は、入力先の許可範囲に合わせて匿名化します。
別の顧客の値引き情報を混ぜないことも重要です。
架空例:エアコン3台から2台へ変更
以下は架空の金額・業務例です。
計算を分かりやすくするため、すべて税抜で比較し、税額や端数処理は含めていません。
正式見積では適用条件を別途確認してください。
旧版v1は顧客に提示済み。
顧客は「2台に減らしたい。高所作業が必要な1台も依頼したい」と連絡。
新しい条件の作業可否を担当者が確認して、新版v2を作ったという設定です。
v2の顧客承認は未取得です。
| 商品コード・項目 | 単価 | v1数量・金額 | v2数量・金額 |
|---|---|---|---|
| A01 エアコン清掃 | 12,000円 | 3台・36,000円 | 2台・24,000円 |
| O01 フィルター追加作業 | 2,000円 | 3台・6,000円 | 2台・4,000円 |
| T01 出張費 | 3,000円 | 1回・3,000円 | 1回・3,000円 |
| H01 高所作業 | 4,000円 | なし・0円 | 1件・4,000円 |
| 合計 | — | 45,000円 | 35,000円 |
総額の差はマイナス10,000円です。
ただし、単純に「1台分安くなった」だけではありません。
清掃と追加作業の減少、高所作業の追加が合わさっています。
手順1:同じ商品をコードで対応づける
名称だけで比べると、「エアコン洗浄」と「エアコン清掃」を別商品として扱うことがあります。
可能なら商品コードを使い、単位・対象範囲もそろえます。
比較前に次を確認してください。
- 数量の単位は台・件・時間のどれか。
- 税込と税抜が混ざっていないか。
- 単価変更か数量変更か、両方か。
- 値引き・最低料金・出張費が明細外にないか。
- 顧客希望と、対応可能な新条件を区別できるか。
画像やPDFをAIで読み取った場合は、比較より前に転記の数字を確認します。
1台と7台の読み違いがあれば、その後の説明文も間違います。
手順2:変更理由と未確定条件を含めて指示する
以下の旧見積v1と確認済み新見積v2を、商品コードごとに比較してください。 目的は、顧客へ説明する変更点の下書きです。 出力列:商品コード/旧条件/新条件/変更種別/確認済み差額/説明案 数量・単価・追加・削除・条件変更を区別してください。 新旧で不明な条件は「要確認」としてください。 金額は入力された確定値を使い、新たな価格や値引きを作らないでください。 計算の不一致を見つけたら、説明文を確定せず該当箇所を示してください。 顧客の変更依頼と、新見積の承認を混同しないでください。 納期・作業可否・無料対応を、入力にない条件で約束しないでください。 最後に、送付前に人が確認すべき点を挙げてください。
AIに差額を計算させた場合も、別の計算方法で照合します。
ここでは入力済みの金額から説明案を作る使い方に絞っています。
手順3:期待する差額表と確認する
編集部が架空例から作った確認表です。
AIの実測結果ではありません。
| 項目 | 変更内容 | 差額(新−旧) |
|---|---|---|
| A01 | 3台から2台へ | −12,000円 |
| O01 | 3台から2台へ | −2,000円 |
| T01 | 1回のまま | 0円 |
| H01 | 高所作業1件を追加 | +4,000円 |
| 合計 | 45,000円から35,000円へ | −10,000円 |
変更説明の下書きは、たとえば次のようになります。
ご希望の2台へ変更した見積v2を作成しました。 清掃台数とフィルター追加作業を各1台減らし、高所作業1件を追加しています。 出張費は変更ありません。 税抜合計は45,000円から35,000円へ、10,000円減となります。 変更した内容をご確認ください。
これを送る前に、高所作業の実施条件、税額を含む正式総額、添付する見積の版を確認します。
本文に書いた数字と添付書類が同じかも照合してください。
誤った比較が出たら、説明文ではなく明細へ戻る
「値引きしました」と書かれた場合、この例では値引きの根拠がありません。
数量・オプションの変更による差額に直します。
出張費が減ったと出たら、T01は両方1回・3,000円と確認します。
AIに説明を言い換えさせ続けるより、間違った行を明示し、入力した表との対応をやり直してください。
同じコードなのに作業内容が変わっている場合もあります。
単価が同じでも範囲変更は説明が必要です。
数字だけでなく、含む作業・含まない作業の列を追加しましょう。
顧客へ出す前に、版と承認状態を残す
最後は人が、計算、条件、文面、添付の4つを確認します。
確認者と日付、新版を送った日時、顧客が返答した内容を同じ案件に残してください。
v2を送った時点では「提示済み・回答待ち」です。
AIの下書きが完成したことを「顧客承認済み」にしないようにしましょう。
案件が少ないうちは共有フォルダと表計算でも運用できます。
変更と返信の履歴が増えて管理しづらくなった場合は、見積太郎2の機能・料金・導入判断も比較材料になります。
送付後の連絡は見積後フォローメールの例文を参考にしてください。
参考資料
AIのレビュー・返信下書きとシステム計算の役割分担は、見積太郎2公式FAQと利用規約を2026年10月8日に確認。
本記事の金額・表・指示文は架空教材で、公式の料金表や実際の導入成果ではありません。