生成AIの利用申請書は何を書く?営業メールの下書きで考える記入例

生成AIの利用申請書は何を書く?営業メールの下書きで考える記入例

生成AIの利用申請書には、何の仕事に使い、何を入力し、誰が出力を確認するかを書きます。
サービス名だけでは、経営者や管理担当者が使ってよい範囲を判断できません。
わからない契約条件は「確認待ち」と残し、入力を始める前に担当者へ確認します。

この記事は、小さな会社が一つの業務を試すための記入例です。
法律上の適合やサービスの安全性を認定する書類ではありません。
既存の社内規程がある場合は、そちらの申請方法と判断基準を優先してください。

利用申請の進め方今回の業務と入力範囲を整理。申請者と承認者の欄を分ける。開始してよい範囲を記録。試行後に条件と負担を確認。条件・例外・具体操作は本文も確認してください。利用申請の進め方1今回の業務と入力範囲を整理2申請者と承認者の欄を分ける3開始してよい範囲を記録4試行後に条件と負担を確認番号と矢印:進める順序
本文で説明する流れを整理しています。
具体的な操作、適用条件、例外、注意事項は各見出しも確認してください。

会社全体のルールと、今回の利用申請を分ける

会社全体のルールでは、入力禁止情報や使えるサービス、事故が起きたときの連絡先を決めます。
利用申請書は、その範囲の中で「営業担当者が、このサービスのこのプランで、この仕事をする」と具体化する書類です。

すでに承認された使い方まで毎回新しい申請にするかは、会社の運用で決めます。
ただし、新しいサービス、入力情報の変更、社外公開、自動送信など、確認済みの条件が変わる場合は見直しの対象にしてください。
「前にAI利用を認めた」という記録だけで、すべての用途を承認したことにしないためです。

会社のルール自体が未整備なら、IPAの中小企業向けガイドラインが確認先になります。
同ページは経営者向けと実践向けの資料に加え、クラウドサービスの安全利用の手引きも案内しています。
以下の申請書はIPA所定の様式ではなく、会社でAIが作成した例です。

架空例:公開カタログから営業メールの下書きを作る

社員12人の卸売会社で、営業担当者が商品案内メールの下書きを作りたいとします。
次の会社、試行期間、役割分担は、説明のための架空の例です。
特定のサービスを契約済みと見せたり、導入成果を示したりするものではありません。

申請項目 記入例
対象業務と利用者 営業担当者1人が、新商品の案内メールの下書きを作る
サービスとプラン 会社指定のサービスA。正式URL、契約プラン、会社管理アカウントを別欄に記入。契約条件は管理担当者の確認待ち
入力する情報 自社が公開しているカタログの説明文のみ。顧客名、個別価格、仕入条件は入力しない
出力の利用先と確認者 社内で下書きを確認。営業責任者が商品名、価格、納期、表現を確認した後、人がメールソフトから送る
保存と共有 会社指定の営業フォルダに下書きと確認記録を保存。閲覧範囲は対象担当者と確認者。保存期間は既存規程に合わせて記入
費用と接続の範囲 契約費用の上限を管理担当者が記入。メールや顧客管理システムへ接続せず、自動送信しない
試す期間と確認方法 承認日から2週間を試行期間とし、作成から修正までの時間と誤りを記録
停止と再確認の条件 入力禁止情報が必要になった、費用や規約が変わった、確認できない出力が出た場合は利用を止め責任者へ相談

この例では、申請時点で契約条件が未確認です。
表が埋まっただけで利用開始とはせず、管理担当者の確認と責任者の承認を待ちます。
サービス名を実名に変えるだけで、同じ条件が成立するわけではありません。

申請者と承認者の記入欄を分ける

申請者は、実際に扱う仕事と情報を記入します。
サービスの規約やデータの取り扱いを判断できなければ、推測で「問題なし」にせず、確認が必要な箇所を示してください。

承認者側は、正式URLと対象プランの資料を開き、入力できる範囲、データの保存や学習利用の条件、必要な設定、利用権限と費用を確認します。
確認した資料のURL、確認日、未解決の点を記録します。
機密情報や個人情報を扱う用途は、社内担当者や必要に応じた専門家の確認へ回し、一般的なテンプレートだけで承認しません。

IPAの初心者向けAI資料も、クラウドAIへ営業秘密を入力しないことを案内しています。
「学習に使われない」と「どんな社内情報も送ってよい」は同じ意味ではありません。
IPAのAIセキュリティ資料

図は左右にスクロールできます。

利用を始める前の確認未確認事項は推測で埋めない。条件の確認と責任者の承認記録、開始前に必要な条件がそろってから試行する。社内規程がある場合はその手順を優先する。はいいいえはいいいえ申請の用途と入力情報を整理未確認の条件が残っている?入力前に確認し申請内容を補う責任者の承認を記録できた?開始条件を満たし承認の範囲内で試行保留し承認者へ確認ひし形:判断 丸枠:次の行動
未確認事項は推測で埋めない。
条件の確認と責任者の承認記録、開始前に必要な条件がそろってから試行する。
社内規程がある場合はその手順を優先する。

承認記録には、開始してよい範囲も残す

「承認します」だけでなく、何を認めたのかが後からわかる形にします。
先ほどの架空例なら、契約条件の確認後に次のような欄を残せます。

対象の申請:営業メールの下書き作成
判断:承認/条件付き承認/保留(いずれかを記入)
認める範囲:公開カタログの文章による社内用の下書き
認めない範囲:顧客情報の入力、自動送信、未確認のままの社外利用
開始条件:対象プランのデータ条件と費用を管理担当者が確認済み
確認者:営業責任者
承認者と承認日:実際の担当者と日付を記入
再確認の時期:試行期間の終了時、または利用条件が変わった時
保留事項:未確認なら内容と確認担当者を記入

条件付き承認でも、開始前に満たす条件と、試行中に守る条件は分けてください。
例えば「契約条件は後で確認する」を残したまま、先に社内資料を入力する運用にはしません。

担当部署がない会社でも、確認する役割は決められる

情報システム部がない場合も、申請者、サービス条件を確認する人、利用開始を判断する人を決めます。
一人が複数を担当することはありますが、何を確認できていないかは残してください。
相談先が不在だから自動承認にするのではなく、不明な点だけ提供元や支援先へ確認します。

申請書に顧客情報や秘密そのものを貼る必要はありません。
「顧客の連絡先を含む」「未公開価格を含む」のように種類を示し、詳細が必要な場合はアクセスを限定した場所で確認します。

試行が終わったら、条件の変更と作業負担を確認する

試行中に使う資料、担当者、プラン、出力先が変われば、当初の承認とずれていないか確認します。
契約やアカウントは管理一覧表につなげると、申請書だけで記録が止まるのを防げます。

効果を見るときは、下書きが出るまでの時間だけでなく、人が修正した時間も含めます。
生成AIの効果測定の記録例も利用できます。

まずは試したい仕事を一つ選び、入力情報と確認者を申請書に書く。
判断できない条件は確認待ちにし、承認の範囲が決まってから始めましょう。

参考資料

確認日:2026年10月25日。
記入例と承認フローは当サイトの編集例で、法的助言や公式様式ではありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です